健康保険基礎知識③

超高齢社会。そんな言葉をニュースなどで聞いたことがあるのではないでしょうか。世界に類をみないスピードで進展している日本の少子高齢化。それは、国民の医療費に大きく影響を与えています。

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今、日本の医療費は毎年1兆円を超えるペースで増加をしています。なかでも、医療費の約6割を占める高齢者医療費の増加が著しく、現在の仕組みのままでは現役世代が高齢者医療を支えるという構造に限界が見えはじめているといってもいいでしょう。図は2010年度と2016年度における現役世代と高齢者医療費の状況を示したものです。2016年には団塊の世代が65歳以上に移行するなど超高齢社会を迎え、高齢者医療費の割合が医療費全体の64%にまで拡大する見通しです。

この高齢者医療費を支える仕組みは、現状では図のように 高齢者自身の保険料と税金、そして現役世代からの支援です。現役世代は保険料の45%を高齢者医療へ拠出しており、高齢者医療費の増加とともに負担を増し、現役世代の保険料の引き上げという形で賄わざるを得ません。

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